禅日記 19 看脚下(かんきゃっか)

困難な時ほど自分の足元を見よ

という教えです

 

法演と3人の弟子の話から

 

ある夜の帰り道、突然提灯が消え真っ暗闇に

「さあどうする? 一句述べよ!」と言われた弟子3人

 

1人目は「五色の羽の鳳凰が赤い空に舞っている」

2人目は「銀色の蛇が荒れ果てた道に横たわる」

そして3人目は「看却下 自分の足元を見よ」

 

鳳凰だ蛇だってのは幻想、妄想であり、

もっと現実を見据えろ!

先を見すぎていると足元でつまづくぞ!

という教えなんですね。

 

でも、このシチュエーションでこんな質問を出す和尚も

鳳凰だ蛇だって答える弟子も 頭おかしいですよね(笑)

 

こういう時一番いいのは

頭を地面に近づけて、地を這うような姿勢で

遠くまで地面を見ることです。

昔の忍者の教えです。実際やってみると(凹凸や水溜りが)確かに見えます。

一度やってみて下さい。

 

また白隠というお坊さんもこんなことを言っています

「遠くを見るはかなさよ」

 

仕事の話で恐縮ですが

ちょっと前なら

「中長期戦略からバックキャストで短期計画を立てろ!」

なんて言われて5年、10年先を予測して仕事してましたが、

今は全然違いますね。

5年どころか3年先も予測できない。

 「なんでもやる。素早くやる。アジャイルだ!3ヶ月で回せ!」

って感じになってます。

 

世の中は100年に1度の大転換期だと騒がれています。

AIやCASEなど新技術の進歩は凄まじく

先を予測することが本当に難しい。

 

先のことに頭を悩ませてばかりいないで

目の前の仕事に集中しましょう!

と言うことでしょう。

 

禅の教えは仕事にも役立ちますね!